


近年、危険物の流出事故が増加しており、平成21年中の危険物施設における流出
事故件数は360件で、その中でも「腐食等劣化」によるものが109件と最も多く、流出
事故総数の約30%を占めています。その中でも、「腐食等劣化」を原因として発生した
流出事故のうち約46%が地下に埋設された地下貯蔵タンク等で発生しており、地下にお
ける流出であるため、発見が遅れる可能性が高く、地下で流出した危険物の量は地上で
の流出量の約3.6倍※となっており、流出した危険物による火災危険や環境汚染の拡大
が懸念されています。
このことから、流出事故防止を目的とした「危険物の規制に関する規則の一部を改正
する省令(平成22年総務省令第71号)及び「危険物の規制に関する技術上の基準の細
目を定める告示の一部を改正する件(平成22年総務省告示第246号)」が平成22年
6月28日に公布され、平成23年2月1日より施行(2年間の猶予期間が
設けられており、平成25年2月1日から順次適用となります。)される
こととなりました。
これにより、一定の条件に該当する地下貯蔵タンクには、腐食防止措置等が必要になり
ます。


1.規制対象となる鋼製一重殻で地盤面下に直接埋設されたタンクについて
鋼製一重殻タンクとは材質が1枚の鋼板でできているタンクのことで、平成2年以前に埋設されて
いるものは、全て鋼製一重殻タンクになります。平成3年以降に設置が認められるようになった二重
殻タンクは該当しません。
地盤面下に直接埋設されたタンクとは、タンク周囲をコンクリートの壁で囲ったもの(タンク室設置式
ピット式)又は、タンクの周囲に直接コンクリートを流しこんだもの(漏れ防止構造、コンクリート被覆
式)以外の埋設方法で埋められたタンクのことを言います。
2.鋼製一重殻タンクの仕様及び埋設経過年数によるタンク規制区分の要件について
規制対象となるタンクは、タンクの仕様(タンクの設計板厚、外面保護の方法)及びタンクの埋設
に係る完成検査済証の交付を受けた日から、一定の年数が経過した場合(設置年数)に、腐食の
おそれが特に高い地下貯蔵タンク(A)及び腐食のおそれが高い地下貯蔵タンク(B)、それ以外の
地下貯蔵タンクに分けられます。

●タンクの設計板厚は、当該タンクの貯槽本体を構成する鋼板(胴板、鏡板など)のうち、
一番薄い箇所の板厚を規制の要件とします。
●外面保護の方法は、法令により次の4つに区分されます。

●規制開始日は、次の表を参照し、「タンクを埋設した日」からの規制開始経過年数を確認し
規制開始日を計算する必要があります。なお、「タンクを埋設した日」とは、完成検査済証の交
付日をいいます。

※タンク規制区分Bの地下貯蔵タンクに対してタンク規制区分Aの措置を実施しても構いません。
3.腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンク(A)及び腐食のおそれが高い地下貯蔵
タンク(B)に講ずべき腐食防止措置等について
タンク規制区分(A及びB)に応じてタンクの内面コーティング、電気防食又は危険物の漏れを
常時監視する措置など危険物の流出を防止するための腐食防止措置を講ずる必要があります。
●タンク規制区分A:腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンクに講ずべき措置は、次のいずれか
になります。
1)内面コーティング
2)電気防食
●タンク規制区分B:腐食のおそれが高い地下貯蔵タンクに講ずべき措置は、次のいずれかにな
ります。
1)内面コーティング
2)電気防食
3)危険物の漏れを検知する設備等による常時監視

4.措置を講ずべき期限について
平成23年2月1日に施行され、2年間の経過措置猶予期間が交けられているため、平成25年
2月1日の時点で規制強化に該当するタンクは平成25年2月1日までに措置を講ずる必要があり
ます。

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